緊急と時間と憂鬱と 16話
光平のことを心配していたかと思えば、たまり場に不思議な二人が現れ。
不思議な二人のことが話題の中心になるかと思えば、今度は光平に異変。
世の中うまくいかないものだ。
そう。
一昨日は大気も巻き込んで光平に関する相談。
昨日は不思議な二人の訪問。
そして今日、また光平がおかしい。
未知の指摘を受けて、おかしな状態の光平を直接見るのは初めてだった。
確かに変だ。
妙に生き生きした光平に違和感を覚える。
願わくば、もういつもの光平で居て欲しかったのに。
しょうもないことでトラブルを巻き起こしては解決に奔走する羽目になったり、未知や大気にも迷惑掛けたり。
それでも根は優しくて、仲間想いな光平。
なんだか走馬灯のような、という不適切な予感めいた表現が頭をよぎる。
幼なじみとの昔を思い出してなぜか悲しくなった。
未知も再び光平に異変が起きたことに気がついていた。
そして今回は、未知もあえて私を誘うこともなかったが、たまり場に行かずにはいられない気分だった。
三日連続で私と未知は集合した。
私の不吉な予感を感じ取ったかのように、この日は大気もやってきた。