時空と人と不穏と 11話
「超能力だって!」
なるほど、光平らしい。
仮にそんな力が実在するとしたらどうだろう。
いや、あながちそういった非現実的な力を馬鹿に出来ないことを私は知っている。
だからと言って超能力が答えだと決め付けるのは違う。
そもそも超能力が使えるのであれば、もっと違うやり方がいくらでもある。
今起きていることにおける犯人の条件は現実的な周辺環境から導かれていて、それらともマッチしない。
「あれ?フー、本気にしちゃった?」
「…なわけないでしょ」
「ですよね」
「でもなんかやっぱり少し違う気がする」