07-21. 2XXX.07H01
「あれ、今日はジルドがいないね、珍しいな。こういうところはキッチリしているヤツなんだが。」
「こんにちは、ドラゴン、カナメ、ピネ。」
「わあ、なんかこの会で挨拶って新鮮だね。初めて聞いたかもしれない。こんにちはセツナ、先日はありがとう、楽しかったよ。」
「ほう。カナメとセツナは外で何かあったのか。」
「ええ、と言っても偶然バッタリお会いしただけです。僕はこの通り、仮面も露出の少ないものですし、カナメもそんなに印象が違わなかったのですぐわかりました。」
「匿名性が好まれやすくなった時代だが、君たちはたしかにそんなに顔や名前を隠すことに固執していなさそうだもんな。」
「ドラゴン、このままジルドが来ない場合はどうなる?」
「特に何も変更はなしだ。いつもの通りの会を行う。穴埋めはできるだけ早く、次回までにオレがしておくよ。」
「今回は本部…っていうのかな?運営元から補填候補者情報はまだ来ていない?」
「ああ、まだだね。」
「ふうん。僕は前回の会から今日までの間に、ジルドとも一度会ってるんだ。だからちょっと気になるな。」
「ほう、カナメのように偶然かい?」
「いや、ジルドから連絡が来てお茶をしただけだけど。」
「ジルドから連絡?差し支えなければ聞かせてもらえるかい?」
「ええ。それじゃあ今日の非日常は僕の話からにしましょうか。」