050 Episode RA 05 - 紅い少女
「さて!!!」
「うわぁ、ビックリした!」
「えー、気合い入れただけなのに。」
「だって突然大きな声を出すから…。」
「ごめんなさい。」
「あ、いや、こちらこそごめんなさい。驚いたりして。」
「キューちゃん、そこは謝っちゃダメ。」
「え。なんで?」
「だってあなたは悪くないもの。」
「いや、でもほら、僕が声に驚いたから…。」
「突然大きな声が聞こえてビックリするのは悪いことじゃないです。」
「僕が驚いたせいであなたに嫌な思いを…。」
「してないよ。」
「あれ?そう?」
「そうそう。だから謝っちゃダメ。」
「わかりました。すみません。」
「えー。言ってるそばから謝ってるー。」
「あ、ああ、謝るのに慣れちゃってて…。」
「じゃあ今からその謝り癖を直そう。私といれば、私の方が年下だし、慣れれば気楽にしてもらえるかな。」
「あ、僕の方が年上でしたか。」
「そうですよー。ちゃんとリードしてくださいね。」
「リード…!?」
「はい。引っ張っていってくださいね。」
「いやいやいやいや。何がなんだかわかってないのに、それは難しいな。」
「私もわからないけど、キューちゃんは何がわからない?」
「えーっと、…全部、かな。」
「全部ってことはないよー。だって自分のことはよくわかってるし、今回のミッションは私も同じだけのことしか知らないし。」
「あ、じゃあ、もしかしてあなたも鉄の千年桜が何かとかは…。」
「なーんにも知りません。」
「そこからなんですね。」
「そうですよー。」
「じゃあ何からやりましょう。」
「そうだなあ。まずは私たちのお互いの呼び方を決めて、敬語を取っ払うとこからやりましょう!」