002 Episode RA 01 - 夕暮れの待ち合わせ
“鉄の千年桜を救え”
それが今回籠様から私とオレンジに与えられたミッションだった。
具体的にそれがどういうことなのかはまったくわからない。
「とにかく新しい仲間と合流しよー。」
オレンジが言った。
私とオレンジは夕闇が刻一刻と濃くなる公園にいる。
ここが待ち合わせ場所なのだ。
「どんな人が来ますかね。」
「イケメンがいいなー。」
緊張感のない会話だが、二人とも程々に緊張している。
「やあ。」
突然背後から話しかけられた私たちは大げさかと思うぐらい驚いた。
私は身体をびくっと大きく震わせて、その場にしゃがみ毒付いた。
オレンジは奇声を上げる。
「ばか!ジャガーのばか!!」
「うぎゃああああああああ!!!!!」
「…あれ。驚かせちゃった?ごめんね、二人とも。
ていうかオレンジはもうちょっと可愛く驚けないもんかな。」
「アホォ!無理に決まってるでしょ、そんなん。後ろからそーっと近づくなんて趣味悪いんだから!」
ジャガーと呼ばれた男は二人が待っていた新メンバーではない。
元々メンバーとして認識されている。